住宅資材業界とナイスグループを素適に結ぶ信頼ホットライン ― ナイスビジネスレポート
第1838号   2005年(平成17年) 12月15日号

耐震強度偽装問題を背景に、住宅の「構造」に対する関心が急激に高まっています。そこで課題となるのは、専門的で分かりにくい構造の性能をユーザーにいかに分かりやすく伝え、安心していただけるようにするかということです。ナイス鰍フ「ザクセスキャドサービス」は、在来工法や金物工法のプレカットCADデータを利用し、構造躯体の耐震性能についてチェックを行い、大切な「構造躯体」の信頼度・安全性をアップします。メニューは次の4つです。



 強い地震を受けても骨組みが壊れないか、長い間荷重を受け続けても梁のたわみが安全かどうかチェックします。
 具体的には、一つの梁について、材の樹種や強度、屋根・外壁などを考慮したうえで、たわみ、曲げ強度、せん断強度、仕口部分のせん断強度の4項目でチェックを行い、断面が不足している梁については、性能を満たすような設計を提案します。

●たわみ
 長期荷重(建物の自重) スパンの500分の1かつ 8o以下になるかをチェック。
 短期荷重(自重+地震、風の力など) スパンの300分の1かつ 15o以下になるかをチェック。

●曲げ強度・せん断強度
梁が大きな地震を受けても壊れないか、樹種・サイズごとにチェック。

●仕口部分のせん断強度
大きな地震で接合部に強いせん断力がかかっても安全かどうかチェック。


 建物が地震や風によって倒れないようにするための壁(耐力壁)をバランス良く十分に配置します。

●耐力壁が必要量を満たしているかチェック
地震や風から家を守るために大切な耐力壁の必要量は、階数や床面積・見付面積に応じて決められています(建築基準法施行令第46条第4項)。

【地震に対して必要な壁の量】(床面積あたりp/u)

【風力に対して必要な壁の量】(見付面積当たりp/u)
特定行政庁が指定した強風区域: 50超75以下の範囲で、特定行政庁が定めた数値
一般の区域: 50

●耐力壁の配置バランスが良いかチェック
「偏心率計算」により、重心(建物の重さの中心)と剛心(建物の強さの中心)による偏心率が基準(0.3以下)を満たしているかチェック。

 強い地震を受けても柱が引き抜けないように、1本ずつ引き抜き耐力を計算し、必要な金物を選定します。大まかな仕様ではなく、数値に基づいて金物の選定を行うため、必要な条件を満たし、かつムダのない設計が可能になります。

   ●上階や左右の耐力壁も考慮して引き抜き力を算定。
   
   ●大まかな仕様ではなく数値で判定→コストダウン。

   ●構造計算よりも分かりやすい計算。

   ●すべての柱を一覧表にて表示。

   ●在来工法だけでなく、ナイス金物工法にも対応。



ユーザーに分かりやすく伝えよう
「N値計算」とは

 「N値計算」とは、地震のときに柱にかかる引き抜き力を計算する方法の一つです。
 地震に強い家をつくるには、「壁を強くする=耐力壁を増やす」ことが大切ですが、いくら壁が強くても、柱が引き抜かれてしまっては力を発揮することはできません。とくに、強い耐力壁ほど地震で柱が引き抜けやすくなります。そのため、接合部分を強くするために、金物を設置する必要があります。
 この金物の選定のために行うのが「N値計算」です。「N値計算」で柱にかかる引き抜き力を計算したうえで、建物が地震に耐えるために必要な金物の位置や数、種類を決定します。

N値計算 柱にかかる引き抜き力を計算 →  金物を選定 地震の力に耐えるために、どこに、何を、いくつ?


 2階建てにも構造計算書を作成します(木造住宅では構造計算は3階建て以上で必須)。躯体の信頼性をさらにアピールできます。
 今回の耐震強度偽装問題は、「構造計算書」という専門的な言葉が一般に広く認知されるきっかけにもなりました。認知度が高まったからこそ、数値に基づく「構造計算」の重要性と信頼性が一般ユーザーに受け入れられやすくなったと言えます。

●新許容応力度計算法を採用。
●3階建てに必須の構造計算を2階建てにも活用。
●スピーディー(構造図面確定から8日間)。
●確認申請・住宅性能評価申請の添付書類としてもご利用いただけます。

構造計算の検討項目
地震力・風圧力の強さ
耐力壁の十分な量とバランスの良い配置
屋根面・床面の固さ
柱の太さ
柱の上下の金物の強さ
梁の両端の金物の強さ●梁・母屋・棟木の太さ
土台の強さ
アンカーボルトの十分な量と位置
ベタ基礎床コンクリートの強さ
基礎立ち上がりの強さ
地震時や暴風時の建物の倒れにくさ
地震時や暴風時の建物の傾きの量






 今回の事件をきっかけに、ユーザーの関心が「構造」や「本当に良い家づくり」に向かっています。これからは、見た目や宣伝広告だけにまどわされず、生命財産を守る「構造」がしっかりしているかや、本当の意味で「良い家づくり」をしているかが評価される時代が来るでしょう。こういうときだからこそ、足元を固めて、真面目に「信頼の家づくり」を行っていることを、しっかりとユーザーに伝えていきたいものです。